2008年 09月 30日
* サラミのお茶漬け *
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もう35年も前。。。
私が13の秋、父親が亡くなった。
心臓が悪かった父は、母と3人の子供を残し突然逝ってしまった。
母は、毎日でも会いに行ける所にお墓をと言い
場所が見つかるまでのしばらくの間
お骨は父の生まれた土地のお寺に預ける事にした。
毎週日曜日になると、
三つ下の弟と二人
そのお寺までお参りに行った。
住んでいる町から山間のお寺まで
バスに揺られどのくらいの時間
かかったのだろう。
近所の人も、お寺の人も、
バスの運転手さんも
みんな優しくしてくれたけど
『可哀想に』と思われることが悲しかった。
バスを降りると川の向こうにお寺の屋根が見えて
木の橋を渡る頃にはもう鼻の奥が熱くなる。
「おとうさーん」と呼びたくなる。
納骨堂に線香と花を供えて二人で手を合わせ
言葉もなく時間を過ごし
線香が燃え尽きる少し前に
『また来週来ます』とお寺の人に挨拶をして
帰りのバスを待つために親戚の家まで歩くのだ。
停留所三つ分、とぼとぼとつま先をみつめて歩きながら
『寂しいけど可哀想じゃないから』と心で繰り返し
でも、後ろを歩く生意気な弟の事は不憫で可哀想でならなかったなぁ。
親戚の家に着く頃、ちょうどお昼の時間。
父親の姉にあたるおばさんが待っていてくれる。
「いっぱい食べんさいよ」と
いつも出してくれたのが サラミのお茶漬け。
不思議なお茶漬けだったけど、今でも時々食べたくなるのだ。
いつもと変わらない、ツッケンドンなおばさんの温もりが
私と弟の、日曜日のよりどころだったなぁ。
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↑サラっ!とよろしく。
私が13の秋、父親が亡くなった。
心臓が悪かった父は、母と3人の子供を残し突然逝ってしまった。
母は、毎日でも会いに行ける所にお墓をと言い
場所が見つかるまでのしばらくの間
お骨は父の生まれた土地のお寺に預ける事にした。
毎週日曜日になると、
三つ下の弟と二人
そのお寺までお参りに行った。
住んでいる町から山間のお寺まで
バスに揺られどのくらいの時間
かかったのだろう。
近所の人も、お寺の人も、
バスの運転手さんも
みんな優しくしてくれたけど
『可哀想に』と思われることが悲しかった。
バスを降りると川の向こうにお寺の屋根が見えて
木の橋を渡る頃にはもう鼻の奥が熱くなる。
「おとうさーん」と呼びたくなる。
納骨堂に線香と花を供えて二人で手を合わせ
言葉もなく時間を過ごし
線香が燃え尽きる少し前に
『また来週来ます』とお寺の人に挨拶をして
帰りのバスを待つために親戚の家まで歩くのだ。
停留所三つ分、とぼとぼとつま先をみつめて歩きながら
『寂しいけど可哀想じゃないから』と心で繰り返し
でも、後ろを歩く生意気な弟の事は不憫で可哀想でならなかったなぁ。
親戚の家に着く頃、ちょうどお昼の時間。
父親の姉にあたるおばさんが待っていてくれる。
「いっぱい食べんさいよ」と
いつも出してくれたのが サラミのお茶漬け。
不思議なお茶漬けだったけど、今でも時々食べたくなるのだ。
いつもと変わらない、ツッケンドンなおばさんの温もりが
私と弟の、日曜日のよりどころだったなぁ。
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by gavu-lance
| 2008-09-30 01:16
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